個人向け国債を売却・償還したら税金はどうなる?利子・譲渡益・NISAの非課税枠まで徹底解説

個人向け国債を売却・償還したら税金はどうなる?利子・譲渡益・NISAの非課税枠まで徹底解説

投稿日: 2025年05月25日

この記事のポイント

  • 利子は受取時に 20.315%(所得税+住民税)の源泉徴収で完結
  • 売却益は「上場株式等譲渡所得」として 申告分離課税 20.315%
  • 満期償還では通常利益が出ないため 課税なし
  • 個人向け国債は NISA対象外。非課税メリットは受けられない

個人向け国債とは

財務省が個人投資家向けに発行する安全性の高い国債で、代表的な商品は次の3タイプです。

商品 期間 金利タイプ
変動10年 10年 半年毎の変動金利(基準金利×0.66、最低利率0.05%)
固定5年 5年 発行時に決まった固定金利
固定3年 3年 発行時に決まった固定金利

税金がかかるタイミング

タイミング 所得区分 税率(所得税+復興税/住民税) 源泉徴収 確定申告
利子受取時 利子所得(源泉分離課税) 15.315%5% = 20.315% ✅(証券口座で自動) 原則不要
中途換金・売却 上場株式等譲渡所得(申告分離課税) 15.315%5% = 20.315% ❌(※特定口座源泉ありなら✅) 特定口座・源泉なし: 必要
満期償還 上場株式等譲渡所得扱いだが利益ゼロ 0% 不要

1. 利子を受け取ったとき

  • 半年ごとに支払われる利子に対し 20.315% が源泉徴収されます。
  • 受取後に申告する必要はありませんが、医療費控除などで還付申告をする場合は「配当等入力」画面でまとめて記載できます。

2. 中途換金・売却したとき

  • 額面より高く売れた場合、その差額が 譲渡所得。税率は 20.315%
  • 特定口座(源泉徴収あり) を使えば自動計算・納税が完結し、確定申告は要りません。
  • 一般口座・源泉なしでは年間取引報告書の数字を用いて確定申告します。

3. 満期償還時

  • 個人向け国債は額面=償還金。利益が出ない設計なので課税もありません。
  • ただし、購入時に支払った「経過利子相当額」を譲渡損として控除したい特殊ケースでは申告すると損益通算が可能です。

NISA口座との関係

制度 個人向け国債の取扱い 備考
一般・つみたてNISA 買付不可 株式・投資信託など元本変動商品が対象
新NISA(2024〜) 買付不可 安全資産(預金・国債)は対象外

結論: 個人向け国債はNISA非対応。利子も売却益も課税口座で扱うしかありません。


確定申告が必要になる主なケース

  1. 一般口座で売却し、利益が出た
  2. 特定口座(源泉なし)で売却し、利益が出た
  3. 他の株式取引の損益と通算したい/損失を翌年へ繰り越したい
  4. 医療費控除や住宅ローン控除で還付申告し、利子所得もまとめて申告したい

例:特定口座(源泉あり)で10万円の売却益が出た場合

売却益 100,000円
税額(20.315%) 20,315円
手取り 79,685円