
TOPIX改革で35銘柄が新規採用、683銘柄が除外対象へ 2026年10月の入替を解説
2026年10月7日、JPX総研はTOPIX(東証株価指数)の第2段階改革に伴う、初回定期入替の結果を発表しました。
今回のTOPIX改革では、これまでのように東証プライム市場を中心とした構成から、プライム・スタンダード・グロースの市場区分を問わず、流動性や浮動株時価総額を基準に銘柄を選ぶ仕組みへと大きく変わります。
今回、新しい基準を満たしたのは986銘柄。
一方で、
- 35銘柄がTOPIXへ新規採用
- 683銘柄が移行措置銘柄
となりました。
実際の初回定期入替は2026年10月30日に実施されます。
TOPIXに新しく加わる35銘柄
今回の改革では、スタンダード市場から23銘柄、グロース市場から12銘柄、合計35銘柄がTOPIXに新規採用されます。
スタンダード市場:23銘柄
| コード | 銘柄名 |
|---|---|
| 1723 | 日本電技 |
| 1965 | テクノ菱和 |
| 2702 | 日本マクドナルドホールディングス |
| 2782 | セリア |
| 2805 | エスビー食品 |
| 4107 | 伊勢化学工業 |
| 4816 | 東映アニメーション |
| 4966 | 上村工業 |
| 5161 | 西川ゴム工業 |
| 6227 | AIメカテック |
| 6366 | 千代田化工建設 |
| 6736 | サン電子 |
| 6777 | santec Holdings |
| 6834 | 精工技研 |
| 6890 | フェローテックホールディングス |
| 6960 | フクダ電子 |
| 7287 | 日本精機 |
| 7564 | ワークマン |
| 7716 | ナカニシ |
| 7906 | ヨネックス |
| 8117 | 中央自動車工業 |
| 8508 | Jトラスト |
| 9436 | 沖縄セルラー電話 |
グロース市場:12銘柄
| コード | 銘柄名 |
|---|---|
| 141A | トライアルホールディングス |
| 186A | アストロスケールホールディングス |
| 215A | タイミー |
| 2160 | ジーエヌアイグループ |
| 290A | Synspective |
| 4478 | freee |
| 4588 | オンコリスバイオファーマ |
| 485A | パワーエックス |
| 581A | GO |
| 593A | ティアフォー |
| 6613 | QDレーザ |
| 7806 | MTG |
日本マクドナルドHD、東映アニメーション、ワークマン、ヨネックスといった知名度の高い企業だけでなく、タイミー、GO、パワーエックス、アストロスケール、ティアフォーなど比較的新しいグロース企業もTOPIXに入ることになります。
これは今回のTOPIX改革を象徴する大きな変化です。
TOPIXから外れる683銘柄
一方、現在TOPIXを構成している銘柄のうち、今回の継続基準を満たさなかった**683銘柄が「移行措置銘柄」**となりました。
主な銘柄には次のような企業があります。
建設・不動産など
| コード | 銘柄名 |
|---|---|
| 1419 | タマホーム |
| 1716 | 第一カッター興業 |
| 1813 | 不動テトラ |
| 1815 | 鉄建建設 |
| 1879 | 新日本建設 |
| 1887 | 日本国土開発 |
| 1898 | 世紀東急工業 |
| 2337 | いちご |
| 2353 | 日本駐車場開発 |
| 3245 | ディア・ライフ |
| 3465 | ケイアイスター不動産 |
| 3482 | ロードスターキャピタル |
食品・小売・サービス
| コード | 銘柄名 |
|---|---|
| 2193 | クックパッド |
| 2211 | 不二家 |
| 2217 | モロゾフ |
| 2664 | カワチ薬品 |
| 2698 | キャンドゥ |
| 2791 | 大黒天物産 |
| 2792 | ハニーズホールディングス |
| 2910 | ロック・フィールド |
| 2931 | ユーグレナ |
| 3182 | オイシックス・ラ・大地 |
| 3395 | サンマルクホールディングス |
| 7421 | カッパ・クリエイト |
| 7512 | イオン北海道 |
| 7513 | コジマ |
| 7522 | ワタミ |
| 7554 | 幸楽苑 |
| 9946 | ミニストップ |
| 9997 | ベルーナ |
IT・ネット・ゲーム関連
| コード | 銘柄名 |
|---|---|
| 3031 | ラクーンホールディングス |
| 3632 | グリーホールディングス |
| 3656 | KLab |
| 3660 | アイスタイル |
| 3668 | コロプラ |
| 3673 | ブロードリーフ |
| 3679 | じげん |
| 3687 | フィックスターズ |
| 3903 | gumi |
| 3926 | オープンドア |
| 3962 | チェンジホールディングス |
| 3984 | ユーザーローカル |
| 4480 | メドレー |
| 4825 | ウェザーニューズ |
| 6027 | 弁護士ドットコム |
| 6036 | KeePer技研 |
製造業・電機・機械
| コード | 銘柄名 |
|---|---|
| 5121 | 藤倉コンポジット |
| 5302 | 日本カーボン |
| 5351 | 品川リフラクトリーズ |
| 5408 | 中山製鋼所 |
| 5707 | 東邦亜鉛 |
| 5932 | 三協立山 |
| 5988 | パイオラックス |
| 6222 | 島精機製作所 |
| 6266 | タツモ |
| 6310 | 井関農機 |
| 6440 | JUKI |
| 6619 | ダブル・スコープ |
| 6630 | ヤーマン |
| 6958 | 日本CMK |
| 6961 | エンプラス |
| 6962 | 大真空 |
金融・電力など
| コード | 銘柄名 |
|---|---|
| 8338 | 筑波銀行 |
| 8364 | 清水銀行 |
| 8551 | 北日本銀行 |
| 8558 | 東和銀行 |
| 8614 | 東洋証券 |
| 8622 | 水戸証券 |
| 8624 | いちよし証券 |
| 8706 | 極東証券 |
| 9511 | 沖縄電力 |
| 9514 | エフオン |
| 9517 | イーレックス |
| 9519 | レノバ |
このほか多数の中小型株が移行措置対象となっており、合計683銘柄に上ります。
「683銘柄が10月30日に一斉除外」ではない
ここは今回のTOPIX改革で特に注意したいポイントです。
683銘柄は2026年10月30日に一斉にTOPIXから消えるわけではありません。
TOPIX内で使用する「移行係数」を四半期ごとに引き下げていきます。
| 時期 | 移行係数 |
|---|---|
| 2026年10月末 | 87.5% |
| 2027年1月末 | 75.0% |
| 2027年4月末 | 62.5% |
| 2027年7月末 | 50.0% |
| 2027年10月末 | 37.5% |
| 2028年1月末 | 25.0% |
| 2028年4月末 | 12.5% |
| 2028年7月末 | 0% |
つまり約2年間かけて、TOPIXに占めるウェイトを少しずつ減らしていく仕組みです。
2027年10月に再評価
さらに重要なのが、2027年10月に再評価が行われることです。
移行措置銘柄であっても、その時点でTOPIXの継続基準を満たせば、段階的なウェイト低減が停止されます。
したがって、
「今回683銘柄がTOPIXから完全除外されることが確定した」
という理解は正確ではありません。
現時点では、
「新しいTOPIXの継続基準を満たせなかったため、除外に向けた移行措置に入った銘柄」
と考えるのが適切です。
TOPIXの選定基準はどう変わった?
今回の第2段階改革では、市場区分よりも「流動性」と「浮動株時価総額」が重要になります。
新規採用基準は、
- 年間売買代金回転率:0.20以上
- 浮動株時価総額の累積比率:上位96%以内
既存銘柄の継続基準は、
- 年間売買代金回転率:0.14以上
- 浮動株時価総額の累積比率:上位97%以内
となっています。
既存銘柄については、新規採用より若干緩い条件が設定されています。
なぜスタンダードやグロース銘柄がTOPIXに入るのか
従来のTOPIXは東証の市場区分との結び付きが強く、主にプライム市場の銘柄で構成されていました。
新TOPIXでは、
プライム・スタンダード・グロースという市場区分に関係なく銘柄を選ぶ
仕組みになります。
そのため、スタンダード市場に上場している日本マクドナルドHDやワークマン、東映アニメーションなどもTOPIXに入ります。
一方、プライム市場に上場していても、流動性や浮動株時価総額の基準を満たさなければTOPIXから外れる可能性があります。
つまり、
「プライム市場上場=TOPIX採用」
ではなくなっていきます。
TOPIX連動ファンドによる売買にも注目
TOPIXは、日本株の代表的な株価指数としてETF、投資信託、年金基金など多くの資金のベンチマークに利用されています。
そのため新規採用銘柄には、TOPIX連動型ファンドによる機械的な買い需要が発生する可能性があります。
逆に、移行措置銘柄はTOPIX内のウェイトが段階的に低下するため、連動ファンドも保有株数を減らしていくことになります。
今回は移行措置対象が683銘柄と非常に多いため、特に中小型株では需給への影響も注目されます。
まとめ
2026年10月7日に発表されたTOPIXの初回定期入替では、
新規採用:35銘柄
移行措置対象:683銘柄
という大規模な入替となりました。
実際の変更は2026年10月30日から始まります。
ただし、683銘柄が10月30日に一斉除外されるわけではなく、2028年7月まで約2年間かけて段階的にウェイトを低減します。
さらに2027年10月には再評価が行われ、基準を満たした企業はウェイト低減が停止されます。
今回のTOPIX改革は単なる銘柄入替ではありません。
これまでの
「東証プライムを中心とした指数」
から、
「市場区分を問わず、流動性と浮動株時価総額で日本株を代表する企業を選ぶ指数」
へ転換する大きな改革です。
日本マクドナルドHD、ワークマン、東映アニメーション、タイミー、GOなどが新たにTOPIXへ入る一方、プライム市場に上場する多くの中小型株が移行措置対象となったことは、その変化を象徴しています。
今後は2027年10月の再評価に向けて、移行措置対象企業による株主還元の強化、浮動株比率の向上、IR強化などの動きにも注目が集まりそうです。

