キッコーマン・ヤマサ・ヒゲタの名前の由来と株価を調査!老舗醤油メーカー3社の歴史

キッコーマン・ヤマサ・ヒゲタの名前の由来と株価を調査!老舗醤油メーカー3社の歴史

投稿日: 2026年09月26日

普段何気なく使っている醤油。

スーパーを見ると、

  • キッコーマン
  • ヤマサ醤油
  • ヒゲタ醤油

といった昔からおなじみのメーカーが並んでいます。

しかし、改めて考えてみると不思議な名前です。

「キッコーマンって何語?」 「ヤマサの“サ”は何?」 「ヒゲタは本当に“ヒゲ+田”なの?」

さらに企業として調べてみると、3社のうち現在、証券取引所で普通に株式を売買できるのはキッコーマンだけです。

今回は、この3社について名前やマークの由来、創業の歴史、さらに現在の上場状況や株価まで調べてみました。


まず3社を比較

会社 創業 名前の由来 上場状況・株価
キッコーマン 江戸時代から醤油醸造、会社設立1917年 「亀甲萬」 東証プライム・2801、1,662円
ヤマサ醤油 1645年 山形の印+「サ」 非上場
ヒゲタ醤油 1616年 ヒゲの付いた「田」 非上場

※キッコーマンの株価は2026年9月25日の東証終値。株価は日々変動します。


キッコーマンの名前の由来は「亀甲萬」

「キッコーマン」という名前だけを見ると、外国語のようにも聞こえます。

しかし、実は日本語です。

もともとは、

「亀甲萬(きっこうまん)」

という醤油の商標でした。

「キッコー」は「亀甲」。

「マン」は旧字体の「萬」です。

つまり、

亀甲萬
↓
キッコーマン

となったわけです。

キッコーマンのマークを見ると、六角形の中に「萬」という文字が入っています。

六角形は亀の甲羅を表す「亀甲」。

さらに、

「鶴は千年、亀は万年」

という言葉にもあるように、亀は長寿を象徴する縁起のよい生き物です。

そこに「萬」を組み合わせた商標が「亀甲萬」です。

香取神宮との関係

この亀甲マークについては、千葉県香取市にある香取神宮の神宝「三盛亀甲紋松鶴鏡」にある亀甲紋様を図案化したものと伝えられています。

特許庁もこの由来を紹介していますが、「伝えられている」という扱いなので、完全に確認された史実というより伝承として考えるのが適切です。

亀甲萬の商標は1820年ごろから使われていたとされています。


実は最初から「キッコーマン株式会社」ではない

現在はキッコーマン株式会社ですが、会社設立時の名前は違います。

1917年、千葉県野田・流山周辺の醤油醸造家8家が合同して、

野田醤油株式会社

が設立されました。

当時は各醸造家が多数のブランドを持っていました。

その後、ブランドを整理して「キッコーマン」に集約していきます。

1940年には国内で使用する商標を「キッコーマン」に統一。

さらに、

1917年
野田醤油株式会社

↓

1964年
キッコーマン醤油株式会社

↓

1980年
キッコーマン株式会社

と変わっていきました。

つまり、

会社名からキッコーマンという商品名が生まれたのではなく、人気のあった「亀甲萬=キッコーマン」というブランド名が最終的に会社名になった

という順番です。


キッコーマンの株価は?

3社の中で、現在証券取引所に上場しているのがキッコーマンです。

証券コードは、

2801

上場市場は、

東京証券取引所プライム市場

です。

キッコーマンによると、東京証券取引所への上場は1949年5月です。

2026年9月25日の株価

2026年9月25日の終値は、

1株 1,662円

でした。

前日の1,648.5円から、

+13.5円(+0.82%)

となっています。

同日の主な株価指標は、

項目 数値
株価 1,662円
証券コード 2801
市場 東証プライム
時価総額 約1兆6,111億円
予想PER 約25.1倍
予想配当利回り 約1.50%
予想1株配当 25円

となっています。

2026年の年初来高値は8月21日の1,868円、年初来安値は3月13日の1,290円でした。

※株価および投資指標は2026年9月25日時点。今後変動します。


ヤマサ醤油の名前の由来

ヤマサ醤油の創業は、

1645年(正保2年)

です。

創業者は初代・濱口儀兵衛。

紀州広村、現在の和歌山県広川町から千葉県銚子へ渡り、醤油造りを始めました。

ヤマサという名前は、

山形の印+「サ」

という商標が由来です。

昔の醤油樽などを見ると、

「∧サ」

のようなマークが使われています。

山形の印と「サ」を組み合わせて、

ヤマ+サ
=ヤマサ

となりました。


実は「ヤマキ」になっていた可能性も?

ヤマサの商標には興味深い由来が伝わっています。

創業者の濱口儀兵衛は当初、自分の名前の「儀」に関連する「キ」を使った、

山+キ

という印を考えていたとされています。

ところが、その印が紀州徳川家の船印と同じだったため、そのまま使うことを避けました。

そこで「キ」を横向きにして、それが「サ」のような形となり、

山+サ
→ ヤマサ

になったという説があります。

現在の公式サイトで細部まですべて直接確認できる話ではないため、この部分については伝承・史料に残る由来として考えるのがよさそうです。


ヤマサのロゴにある「上」は何?

ヤマサのロゴをよく見ると、右上に小さく、

「上」

という文字があります。

これは単なる飾りではありません。

1864年、江戸幕府は物価高騰対策として商品の価格を引き下げるよう命じました。

ところが醤油については、品質が特に優れていた7銘柄について価格引き下げを免除。

これらは、

「最上醤油」

として認められました。

ヤマサもその一つです。

現在のマークに残っている「上」は、この「最上醤油」の歴史に由来します。

ヤマサはその後、1895年には宮内省御用達醤油にも選ばれました。


ヤマサ醤油に株価はある?

ヤマサ醤油株式会社は、

非上場企業

です。

そのため東京証券取引所などで売買される株式はなく、一般的な意味での「ヤマサ醤油の株価」は存在しません。

会社概要によると、

資本金:1億円
売上高:714億円(2025年12月期)
従業員数:922名(2025年12月期)

となっています。

キッコーマンと並ぶ有名な醤油メーカーなので上場会社のように思えますが、ヤマサ醤油の株を証券会社で買うことはできません。


ヒゲタ醤油は本当に「ヒゲ+田」

そして3社の中でも特に変わった名前なのが、

ヒゲタ醤油

です。

創業は、

1616年(元和2年)

創業者は田中玄蕃です。

銚子で醤油造りを始めました。

「ヒゲタ」という名称は、本当に、

ヒゲ+田

に由来します。

田中家では、もともと、

「入山田」

という屋号・商標を使用していました。

その「田」の四隅にヒゲのような線が付いたマークが使われるようになり、

ヒゲのある田
↓
ヒゲ田
↓
ヒゲタ

と呼ばれるようになったとされています。


なぜ「田」にヒゲが付いたのか?

ここには2つの説があります。

1.ヒゲの仙人説

創業者・田中玄蕃の夢にヒゲを生やした仙人が現れ、醤油造りに適した水源を教えてくれた。

その仙人への感謝から、「田」のマークにヒゲを付けたという説です。

かなり伝説的な話です。

2.墨が垂れた説

もう一つは、屋号「入山田」の印を書いていた際に、「田」の端から墨が垂れてしまったという説。

それがヒゲのように見えたため、

「他の角にも付けよう」

となり、四隅にヒゲを付けたデザインが生まれたとされています。

ヒゲタ醤油自身も2つの説を紹介しており、どちらが史実なのかは分かっていません。


ヒゲタにも「上」が付いている

ヒゲタ醤油のマークにも、

「上」

があります。

理由はヤマサと同じです。

1864年に江戸幕府から、

最上醤油

として認められたことに由来します。

つまり、

ヤマサの「上」=最上醤油

そして、

ヒゲタの「上」=最上醤油

です。

よく似たマークになっているのは偶然ではありません。


ヒゲタ醤油に株価はある?

ヒゲタ醤油株式会社も、

非上場企業

です。

したがって証券取引所で取引される株価はありません。

会社概要では、

資本金:3億9,600万円
創業:1616年
設立:1918年

となっています。

なお、ヒゲタ醤油はキッコーマンの公式企業情報で、

「主な関連会社」

として掲載されています。

そのため、

「ヒゲタそのものの株は買えないが、キッコーマンとは資本・企業関係がある」

という点も興味深いところです。


3社の上場状況をもう一度整理

投資という視点から見ると、3社には大きな違いがあります。

キッコーマン

上場企業

証券コード:2801
市場:東証プライム
2026年9月25日終値:1,662円

証券会社を通じて株式を購入できます。

ヤマサ醤油

非上場

証券取引所で取引される株価はありません。

ヒゲタ醤油

非上場

証券取引所で取引される株価はありません。

キッコーマンの「主な関連会社」でもあります。


3社の歴史を時系列で見る

1616年

ヒゲタ醤油創業。

田中玄蕃が銚子で醤油造りを開始。

↓

1645年

ヤマサ醤油創業。

初代濱口儀兵衛が銚子で醤油造りを開始。

↓

江戸時代

野田周辺で、現在のキッコーマンにつながる醤油醸造業が発展。

↓

1820年ごろ

「亀甲萬」の商標が使われ始めたとされています。

↓

1864年

ヤマサ・ヒゲタなどが江戸幕府から「最上醤油」と認められる。

現在も両社のロゴに「上」の文字が残っています。

↓

1917年

野田・流山の醤油醸造家8家が合同。

「野田醤油株式会社」設立。

↓

1928年

濱口儀兵衛商店が「ヤマサ醤油株式会社」へ。

↓

1940年

野田醤油が国内商標を「キッコーマン」に統一。

↓

1949年

キッコーマンの前身となる野田醤油が東京証券取引所へ上場。

↓

1964年

「キッコーマン醤油株式会社」へ社名変更。

↓

1980年

「キッコーマン株式会社」へ社名変更。

↓

現在

キッコーマンは東証プライム上場企業。

ヤマサ醤油とヒゲタ醤油は非上場企業として事業を続けています。


まとめ

普段スーパーで見かける、

キッコーマン
ヤマサ
ヒゲタ

という名前。

その由来を調べてみると、いずれも数百年前の商標や屋号にまでさかのぼることが分かりました。

キッコーマンは、

「亀甲萬」
=亀甲+萬

ヤマサは、

山形の印+「サ」

ヒゲタは、

ヒゲの付いた「田」

が名前の由来です。

さらにヤマサとヒゲタのロゴに残る「上」は、1864年に江戸幕府から「最上醤油」と認められた歴史の名残です。

そして企業を株式という視点から見ると、

キッコーマン → 上場
ヤマサ醤油 → 非上場
ヒゲタ醤油 → 非上場

という違いがあります。

2026年9月25日時点のキッコーマンの株価は、

1株1,662円

でした。

普段は何気なく見ている醤油のラベルですが、そこに描かれているマークは単なる現代の企業ロゴではありません。

江戸時代の商標、屋号、幕府による品質評価などが、数百年後の現在まで受け継がれているものだったのです。

参考資料

・キッコーマングループ 企業情報サイト
・ヤマサ醤油株式会社 公式サイト
・ヒゲタ醤油株式会社 公式サイト
・特許庁資料
・千葉県立中央博物館資料
・Yahoo!ファイナンス

※株価・投資指標は2026年9月25日時点の情報です。株価は日々変動するため、最新情報は証券会社等で確認してください。